Surgery
親知らずが痛む
(口腔外科)
こんなお悩みありませんか
- 歯だけが露出させるため、頬の内側の肉や舌などが施術を阻害しなくなるので、安全で精密な施術を行える
- 治療中の歯に薬品を詰める作業中、細菌を含んだ唾液が侵入し、後日再発するリスクを抑える
- リーマーやファイルなど針状の小さな器具を飲み込まないようにできる
- 冷却水や洗浄水はラバーダムに吸収されるので、息苦しくなく快適
親知らずが痛む理由
親知らずの特徴は、他の永久歯に比べて萌出が遅いこと。食生活の変化などによって近年は顎が小さい方が増えましたが、顎が小さいと親知らずが生えるスペースがないため、手前の大臼歯の下にもぐりこんでしまうのです。
手前の大臼歯と正しく生えなかった親知らずの間にはスペースが生まれ、そこに汚れがたまっていきます。風邪や疲労などで免疫力が低下すると、このスペース内で細菌が急激に増殖。炎症を引き起こし、歯肉を腫れさせるのです。腫れた歯肉は歯に当たることでさらにダメージを受け、それがさらなる炎症をもたらす――これが痛みの原因です。
親知らずの抜歯はお口の状態を見て判断します
よく、「痛いから親知らずを抜いてほしい」とおっしゃる患者様がいます。しかし炎症が起きているときに抜歯すると、かえって痛みがひどくなってしまうことも。炎症により痛みが生じている場合は、まず抗生剤を投与して細菌の繁殖を抑えます。同時に痛み止めを服用していただき、痛みを緩和します。2~3日経てば痛みもおさまるので、その後に抜歯するべきか否かを判断することになります。
親知らずの治療に際しては、多くのケースで抜歯を行います。しかし、状況によっては抜かなくてもいい場合があります。抜歯が不要なケースというのは、「抜歯しなければならないケース」に該当しない場合です。少しわかりにくいですが、「抜歯しなければならない」状況でなければ、歯を抜く必要はありません。
抜歯しなければならないケース
- 大臼歯との間に汚れがたまるスペースがあり、うまくブラッシングできない場合
- 歯茎に隠れて歯の一部だけしか見えない生え方をしている場合
- 将来的に周囲の歯並びを悪化させる恐れがある場合
- 完全に骨に埋まっているものの医師が問題ありと判断した場合
- 虫歯が深く進んでいる場合
親知らず抜歯後の注意点
もし抜歯を行った場合は、治療後の過ごし方に気を付けましょう。
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麻酔の効果
効果が切れるまでは唇や頬の内側を咬まないよう注意してください。温度感覚が麻痺しているので、食事は極力控えましょう。
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患部の出血
長時間の入浴、運動、飲酒など血行がよくなる行為はおすすめしません。患部はダメージに敏感なので、舌や指で触らないようにしましょう。
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薬の服用
処方された痛み止めや抗生物質はしっかり飲みましょう。
2週間以上経っても痛みが続く場合は、ご相談ください。 -
治療の遅延
タバコや強いうがいは控えましょう。
当院で行っている外科手術について
当院の口腔外科では、親知らずの抜歯以外にも以下のような外科手術の対応が可能です。お口まわりのことでお悩みの方は一度ご相談ください。
歯牙移植
歯牙移植とは、歯を失った場所に自分にとって必要のない歯を移植する方法です。ほとんどの場合は、これに親知らずを用います。
乳頭腫・繊維腫・口内炎の治療
口腔内のできものを治療します。歯科用レーザーを用いることで痛みが少なく、早く治ります。入れ歯との接触によってできる腫瘍にも効果があります。
症例紹介
歯肉移植①
Before
After
主訴 | 歯肉の退縮が気になる。根面露出による知覚過敏症状の改善を希望。 |
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治療期間・回数 | 治癒期間3ヶ月〜6ヶ月・手術1回〜2回 |
治療内容 | 上顎口蓋部から歯肉を移植する |
費用 | 66,000円(税込)(1歯または歯肉増大量の少ない症例) ~132,000円(税込)(複数歯または歯肉増大量の多い症例)・・・手術1回の費用 |
治療のリスク | 処置後の一時的な疼痛及び咬合時痛。 出血、腫脹、神経麻痺、血管損傷を生じることがあります。 |
歯牙移植について
歯牙移植とは、歯を失った場所に自分にとって必要のない歯を移植する方法です。ほとんどの場合は、これに親知らずを用います。
欠損歯補綴手段として、最近はインプラントが発達していますが、もし移植できる歯があるなら当院では歯牙移植をお勧めしています。
インプラントと違い、歯根膜まで再生できるため、より天然歯に近い状態で咬合を回復できます。
またインプラントよりも安価で、移植した歯牙がもし脱落したとしても、その後にインプラント治療が可能になります。
歯牙移植のメリット
自分の歯になりますので、入れ歯のような違和感がありません。
移植した歯も本来の自分の歯になりますので、その後、矯正治療も可能です。これはインプラントではできません。
インプラントに比べ比較的安価に施術ができます。
歯牙移植を行う場合
手術時間はおよそ1時間ほどで終わります。
移植した歯は2~3ヶ月で骨に定着していきます。
ただ、噛み合わせ等が違和感なく感じるようになるまでは約1年ほど必要です。
Flow01口腔検査・診断
まず、レントゲンやCT撮影による詳細な口腔検査を行います。移植の可能性について正確に分析し、検査結果に基づいて治療計画を作成するのが基本的な流れです。
そのうえで患者様に丁寧に説明し、ご理解とご承諾をいただいた上で、治療日程を決定します。
Flow02歯牙移植
手術では、通常、親知らずや機能していない健康な歯を抜歯し、必要な部位に移植します。移植後は縫合を行い、必要に応じて薬を処方します。
術後の注意点についても詳しく説明し、回復をサポートしますのでご安心ください。
Flow03移植をした歯の根管治療
歯の移植手術後、約1週間で再度来院いただきます。この際、移植部位の消毒と抜糸を行い、感染リスクを最小限に抑えます。移植後2週間から1ヶ月以内に、予防的な根管治療を開始いたします。
この処置により、移植歯の長期的な健康を守ることができるのです。必要な場合は、根管治療の後に移植した歯の矯正治療も行います。
Flow04移植をした歯の修復処置
根管治療終了後、痛みや炎症がないことを十分に確認します。問題がなければ、移植歯の形態と機能を回復するため、詰め物や被せ物による修復処置を行います。
患者様一人ひとりの移植歯の状態に合わせて、適切な修復方法をご提案いたします。
Flow05経過観察
移植した歯は、神経のある歯と比べて脆弱で、痛みを感じにくいという特徴があります。そのため、虫歯になっても気づきにくい傾向にあるのです。だからこそ移植歯の治療後は、定期的な検診が欠かせません。
虫歯や歯周病の有無を詳しくチェックし、歯のクリーニングを行うことで、お口の中の環境が改善し、移植歯の健康を長期的に維持する効果が期待できます。