Perio

歯茎が腫れる・血が出る
(歯周病治療)

歯周病の原因

  • 喫煙

    喫煙者の歯周病進行率は、非喫煙者の4倍。保有歯周病菌の数は2倍以上というデータがあります。

  • 糖尿病

    糖尿病患者の歯周病進行率は、そうでない方の2倍以上。血中糖度の上昇にあわせて、唾液中の糖度も上がります。

  • 骨粗鬆症

    閉経後の女性は骨密度が低下します。それに比例して歯を失う割合も高くなっていくことがわかっています。

  • その他の因子

    免疫不全、ホルモン異常、アンバランスな食生活、多剤併用、精神的ストレス、運動不足など様々な原因が考えられます。

最大のリスク因子はタバコです

上記のなかで歯周病の最大のリスク因子となるのが、喫煙です。タバコの煙に含まれている有害物質は約200種類。毎日タバコを吸う人は、吸わない人に比べて歯周病のリスクが約4倍高まることがわかっています(肺がんは4.4倍)。
患者様の健康のことを考えると、歯科医師として歯周病リスクを高める喫煙を見過ごすわけにはいきません。
禁煙する意志はあるけどやめられない方はご相談下さい。
禁煙指導も行なっております。

今すぐ歯周病チェック

「自分は朝晩ちゃんとブラッシングしているから大丈夫」と思っている方はいらっしゃいませんか?厚生労働省のデータによると、日本人成人の約8割が歯周病患者、もしくはその予備軍とされています。「自分は大丈夫」と油断せず、「自分は大丈夫かな?」と疑うことで、早期発見につながることもあります。歯周病かもしれない方も歯周病かどうかわからない方も、まずは下記のチェックシートであてはまるものがあるかどうか確認してみましょう。

  • 朝起きた時などに、口の中がネバネバする。
  • 歯が浮いたような感覚がある。
  • ブラッシング時に出血する。
  • 歯と歯の間に食べ物がはさまりやすい
  • 口臭が気になる、もしくは指摘された。
  • 歯が長くなったような気がする。
  • 歯肉がむずがゆい、もしくは痛い。
  • 歯肉が下がったような気がする。
  • 歯肉が赤く腫れていたり、赤黒くなっている。
  • 歯肉を押すと血や膿が出る。
  • 咬むと痛い、もしくは咬みにくい。
  • 歯が揺れる気がする、もしくは揺れるようになった。

ひとつも該当していない方は、今のところ歯周病の心配はなさそうです。引き続き、健康な状態を保ってください。ひとつでもあてはまった方は歯周病の可能性があります。3項目以上の場合は歯周病がすでにある程度進行している恐れがあります。できるだけ早く歯科医院で検査しましょう。

歯周病の進行具合

Flow01歯肉炎

歯石がたまり、歯茎にごく軽い炎症が起こります。
歯磨きの際などに出血しやすくなります。

治療法
レーザー治療、スケーリング

Flow02軽度歯周炎

歯周ポケットができ、歯茎に炎症が起こります。また、歯を支えている顎の骨が溶けはじめます。

治療法
スケーリング、ルートプレーニング、歯周ポケットそうは術

Flow03中等度歯周炎

歯周ポケットが深くなり、隙間が広がります。歯肉から膿が出る、歯がぐらつく、口臭がひどくなるなどの症状があります。

治療法
歯周ポケットそうは術、フラップ手術、GTR法、エムドゲイン法

Flow04重度歯周炎

歯周ポケットがかなり深くなり、歯肉が化膿。出血や口臭、痛みがひどくなり、歯が抜け落ちる可能性もあります。

治療法
GTR法、エムドゲイン法、抜歯

歯周病にならないためにすべきこと

歯周病の最大の原因はプラークに潜む細菌(歯周病菌)。つまり、そのプラークを日常のブラッシングで取り除くことがもっとも簡単な予防法といえます。とはいえ、ブラッシングで完璧にプラークを落とせている方はほとんどいないのが現状。しかも、歯の裏側に付着した汚れや歯の隙間にできた歯石は自分で見つけることができません。歯周病を予防するには、定期検診が効果的です。また糖分を摂取しすぎない、柔らかいものばかり食べない、タバコを吸わないなど、歯周病を悪化させないような生活習慣を心がけてください。
当院では「歯周病になってから治療をする」のではなく、歯周病になりにくい口腔内環境を作る予防歯科も重視しています。

予防歯科

当院の歯周病検査について

  • 歯周ポケット診査

    プローブという測定器具を用い、歯周ポケットの深さを調べます

  • 歯の揺度の検査

    歯を動かし、歯のぐらつき具合を測定します

  • レントゲン検査

    歯を支えている顎の骨の状態(溶け具合)など、歯周組織の状態を調べます

  • 咬み合せ検査

    上・下の模型の型どりを行い、咬合器という機械で咬み合せの状態を調べます

当院では位相差顕微鏡で検査を行っています。

光線の位相差を明暗の差に変換して観察できる光学顕微鏡のことです。これを使うことで口腔内にいる細菌の種類や数などを把握できるため、正確で効果的な治療計画を立てることが可能になります。

当院の歯周病治療について

  • レーザー治療

    レーザーを照射することで歯周ポケットを浅くし、治癒へと導きます。出血も少なく、短期間で治療することができます。

  • スケーリング

    スケーラーと呼ばれる器具を使って、歯面に沈着したプラークや歯石などを丁寧に取り除きます。

  • ルートプレーニング

    スケーリング後に歯の表面の汚染した部分を除去し、ざらざらした部分を硬く平らに仕上げます。歯肉は切開しません。

  • 歯周ポケットそうは術

    歯肉に麻酔を打ち、歯周ポケットのなかの歯石・プラーク・炎症組織を除去する歯周外科手術です。歯肉は切開しません。

  • フラップ手術

    歯周ポケットそうは術を行っても症状が改善されない場合の治療法。歯茎を切開して歯周ポケットの奥深くにある歯石を除去します。

  • GTR法(再生療法)

    歯肉を切開し、歯を支えている骨が溶けた部分にメンブレンと呼ばれる膜を挿入することで、その内部の歯周組織を再生させる治療法です。

  • エムドゲイン法
    (再生療法)

    歯肉を切開して内部を清潔にしたのち、歯周組織再生誘導材料(エムドゲイン)を塗布して歯周組織を再生させる方法です。

歯周病治療に使用する機器

  • マイクロスコープ

    歯を拡大して見ることができる顕微鏡。肉眼ではわからない歯周ポケット内の治療や、目視しにくい部分の歯石除去などに役立ちます。

  • 歯科用レーザー

    レーザーを用いることで、治療時の痛みや出血が少なくて済み、短期間で治療が終わるというメリットがあります。

  • 位相差顕微鏡

    口腔内に潜む歯周病菌の種類や量などを観察する光学顕微鏡。それらを正確に把握することで、効果的な治療法をご提案できます。

当院は歯周外科も行っております

青木歯科オフィスではフラップ手術をはじめとする歯肉移植などの歯周外科も行っております。歯肉移植とは、歯ブラシなどの刺激に対して、抵抗できるほどの健康な歯肉が不足している場合に、上顎の健康な歯肉を弱い歯肉のところに移植し、歯肉を再生させる手術です。
「歯茎が下がってしまってブラッシングすると痛い・・・。」というような方は、ぜひご相談ください。

重度の歯周病を改善する「フルマウスディスインフェクション」

歯周病治療をしているのに効果が
得られないという方におすすめします

青木歯科オフィスでは、重度の歯周病で、歯周病治療をしているのに効果が得られないという方に対して「フルマウスディスインフェクション」という処置を行っています。
この治療は、口腔内の殺菌に効果的な抗生物質を服用し、その薬が効いている間に通常4~6回程度にわけて行う治療を1回で集中的に行う歯周病治療のこと。「歯周病治療をしているのに効果が得られない」という場合に、ぜひご検討いただきたい選択肢のひとつです。すべての歯を一気に治療するため施術に時間がかかり(3時間程度)、治療費も少し高くなりますが、1回の治療で感染源を徹底的に除去できるので効果的です。 フルマウスディスインフェクションを行うことで口腔内を清潔な状態に整えられるため、矯正治療や歯周外科治療、インプラント治療の前などにお受けいただくこともおすすめです。

費用
88,000円(税込)
治療期間・回数
2週間・2回(1回は診査)

Merit

  • 通院の回数が少なくて済む。
  • 通常の歯周病治療よりも改善が期待できる。
  • 再発のリスクを抑えられる。

Demerit

  • 処置後の一時的な疼痛及び知覚過敏症状が出る場合がある。
  • 再生療法またはポケット除去療法とは違い、治癒は上皮性付着となるため、再発する可能性がある。
  • 保険が適用できないため自費診療になる。

再生療法の流れ

当院の再生療法の流れを公開しています。治療を考えている方は参考にしていただければと思います。

再生療法の流れ

症例紹介

GTR(再生療法)・GBR(骨造成)・インプラント治療(1本)

Before

After

主訴 歯周病、虫歯の治療をしたい。 50代・男性
治療期間・回数 14ヶ月・20回
治療内容 精密検査、コンサルテーション、歯周病初期治療、仮歯、根管治療、GTR(再生療法)、GBR(骨造成)、インプラント1本、歯肉整形 (歯冠長延長術)、歯肉移植(結合織)、セレッククラウン1本、インプラント部上部構造1本
費用 1,155,000円(税込)
治療のリスク 処置後の一時的な疼痛及び周囲歯牙の知覚過敏症状及び咬合時痛。
出血、腫脹、神経麻痺、血管損傷を生じることがあります。
仮歯、セラミックが割れたり、外れてしまうことがあります。